二子玉川心理ケースワークオフィス

しんさいニート

しんさいニート 漫画 カトーコーキ

今回は、エッセイ漫画ブログ『しんさいニート』の作者 カトーコーキ さんをご紹介させていただきます。

『カトーコーキさんは1989年福島県南相馬市原町地区で生まれ、東京の大学を卒業後、2005年に帰郷。
自ら改装した古民家で陶器製造販売業をはじめるが、2011年の震災・原発事故により、家族で函館に移住。
函館での事業再建はかなわず、美容専門学校に入学し美容師免許を取得。
2013年に東京の美容室に就職したがうつになり、退職したのち3ヶ月寝たきりとなる。』

ヴェルトガイストフクシマ

2013年9月に当オフィスに
「震災後に故郷と仕事を失い、再就職するもうつ状態で苦しんでいる。 自己否定が強く幸福感が得られない」との主訴で来所なさいました。

カウンセリングをお受けになる過程の中で、
「表現者として生きていく決意」
「自分の過去を振り返り、過去と現在を肯定することで未来へ向かう決意」
「震災当事者としての、ありのままの経験を多くの方に伝えたい思い」
「震災だけに関わらず、過去のトラウマを受け入れていく決意」
「自分を素のままにさらけ出すことで、読んで頂いた方に何らかのヒントになればという希望」
という思いから2014年9月から『しんさいニート』 をブログ上で発表を開始し、今年7月18日に最終話を書き上げられました。

しんさいニートの目次

週2回の投稿を1回も滞ることなく見事に書き上げられました。
その間に念願のバンド『エレクションズ』を結成なさり『しんさいニート』のテーマソングも発表なさいました。

私自身の感想をありのまま述べさせて頂きます。
漫画を拝見し「まず、絵が旨い、味があります。」
「言葉に出来にくい、微妙な気持ちの表現がうまい。」
幼少期の葛藤、父親や家族との関係は「カウンセリングでうかがっていた内容の何十倍の濃度で表現されていました。」
このことはカウンセラーとして反省です。
多くのクライエントを代表し「もっと話を聞け!」とカウンターパンチを食らったようでした。
それだけに、過去を振り返り、自分と向き合い、漫画にしていく作業の凄みを感じました。
震災、「リアルです」私は震災のことをニュースの情報の中でしか知り得ていなかったことを思い知らされました。
わずかにでも追体験、疑似体験できたことに感謝申し上げます。
カウンセリングについて、カトーさんより「自由に描いていいですか?」の問いに、
「どうぞ、好きに描いて下さい。」と言ったものの正直ヒヤヒヤしていました。
実物より、落ち着きのあるカウンセラーに描いて頂きありがとうございます。
何よりも、多くのクライエントの方が
「俺の家庭と一緒だよ」
「僕もネガティブだけど、この人も同じだ」
「こんな考え方もあるんだ」
「私も本当にやりたいことに踏み出してみようかしら」等々
『しんさいニート』を読んで励まされていらっしゃいます。

そして、テーマソング、「良いです、好きです」特に「紫」が良いです。
夕闇の一瞬の紫、帰りたくなりますね。「家に?」「人に?」
けど、「帰りたい、帰れない、戻したい、戻せない」

「カトーさんと過去が腕を組む絵」「肯定=愛」そしてラストの「絵」。
詳しくは書きません。ぜひ『しんさいニート』をご覧下さい。

※カトーさんのカウンセリングは来談者中心療法と認知行動療法をベースとし。 自律訓練法、呼吸法、筋弛緩法を用いたセルフコントロールのマスター。 ナラティブ・エクスポージャー・セラピーを用いたトラウマ記憶の緩和。 心理テストを用いた効果測定。 レクチャーと本の紹介による心理教育。 以上をカトーさんのご状況に合わせ総合的カウンセリングを行いました。