二子玉川心理ケースワークオフィス

トラウマスイッチ

トラウマスイッチがONになると

皆様、トラウマスイッチはONになってはいませんか?
コロナウイルス問題、イベント自粛、マスクが無い。会社はどうなるのだろう?
日常的にも人前で話さなければいけない、苦手な人のいる会社への営業、怖い上司にミスした事を報告しなければいけない。 明日から試験だ。
この様に多かれ少なかれ、トラウマスイッチが起動します。

トラウマスイッチは、正常な機能です。
死の危険や強い情動反応を回避するために機能しています。
特に幼少期の経験はトラウマスイッチのあり方を決定づけます。

トラウマ的な経験をすると脳の扁桃体系により学習されます。
扁桃体系は、「転んだ時に手を突く」行為に表される様に瞬間的に守るための働きですが、一連の出来事と反応パターン学習します。 次の時に対処できる様にするためです。 これは良いのですが、厄介なのは学習機能です。
扁桃体系は無意識的に、迅速に自動的に働き、その時に記憶された恐怖記憶は決して消える事がなく、感情や思考と言った新皮質系にも影響を与えます。
この学習によりトラウマスイッチが形成されるのです。

扁桃体系(大脳辺縁系)VS前頭前野(新皮質)で扁桃体系が勝者になり優位になると
トラウマスイッチがONになります。
解っちゃいるが、怖くて、不安に包まれ、無気力で悲観的で、頭が働かないが悪い予感ばかりは冴え渡る状態です。

扁桃体が優位になっても、すぐに修復出来るといいのですが
持続させると

1、退行、幼児返り状態
不安でいっぱいで、悲しくて、時には見境なく感情を表出し、結果も考慮せず怒り出すような状態。
2、心が荒んだ不良状態
受け身で無力な子供に戻り他者に服従する。回避的になり、引きこもる。薬物乱用、性的逸脱。他者を不当に扱ったり、怒りをあらわにキレやすくなる。お祭り騒ぎや突拍子もない行動。試し行為や気引き行動の多発。
3、批判的親状態
自分の親を内在化し、自分がその親である様に振る舞う。自分を悪い子としてお仕置きする。自分に対し過度に高い基準を押し付ける。

この様な状態を呈していきます。
カウンセリングを受けていらっしゃる方の中でも、強烈なのがやはり1、2の退行、不良状態の自分を3の批判的親状態で責める。を長年繰り返していた方がとても多くいらっしゃいます。
これは、想像を絶する過酷さです。
しかし、この様な状態もしっかりと脱出可能です。

次回はヘルシースイッチの入れ方と題して
扁桃体が優位になった時の修復の仕方
トラウマスイッチからヘルシースイッチの変え方について述べてみたいと思います。